【2024年】事業承継・引継ぎ補助金をわかりやすく解説
事業の承継や引継ぎ・廃業をご検討中の中小企業経営者のみなさまのための「事業承継・引継ぎ補助金」令和5年度補正予算案より、9次公募の情報がリリースされました!
全国1万社以上の補助金申請サポート実績を誇るJSaaSが、補助金の概要・対象経費・申請のポイントなどをわかりやすく解説します!
ー目次ー
1.事業承継・引継ぎ補助金とは?
事業承継・引継ぎ補助金は、事業承継を契機として新しい取り組み等を行う中小企業等及び、事業再編、事業統合に伴う経営資源の引継ぎを行う中小企業等を支援する制度です。目的に応じて、以下の3つの申請枠に分かれています 。
- 経営革新事業枠
- 専門家活用枠
- 廃業・再チャレンジ枠
申請対象事業者は?
事業承継・引継ぎ補助金は事業承継・引継ぎ補助金事務局が設定した「経営資源引継ぎの要件」などの条件を満たした日本国内で事業を営む所在する中小企業、個人事業事業主と、一部の特定非営利活動法人が対象となります。
受給までの流れは?
事業承継・引継ぎ補助金には3種類の申請枠があり、それぞれ受給までの流れに違いがあります。
認定経営革新等支援機関※1での支援やgBizIDプライムの取得※2などの様々な必要条件をクリアした後、事業承継・引継ぎ補助金事務局へ申請し、採択結果を待ちます。採択が確定し、補助金が交付された後にも報告義務があります。
※1認定経営革新支援機関…中小企業等経営強化法により、中小企業に対して高い専門性の支援事業を行う経営革新等支援機関を認定する制度により認定された機関のことです。 認定経営革新等支援機関一覧
※2gBizIDプライム…補助金の電子申請システムを利用する為に会社代表・個人事業主の方は「gBizIDプライム」のアカウント取得をする必要があります。アカウントの発行には1〜2週間程度かかるため、早めの準備が必要です。 gBizID
2.【申請枠種類別】対象経費と金額は?
事業承継・引継ぎ補助金には3つの種類があります。
①経営改革新事業
②専門家活用事業
③廃業再チャレンジ事業
それぞれの申請枠によって対象経費や補助金額・補助率が異なりますが、共通して事業承継・引継ぎ補助金事務局が必要かつ適切と認められた経費であることや、以下の条件をクリアする必要があります。
- 使用目的が明確に特定できること
- 補助事業期間内での契約・発注による経費であること
- 補助事業完了後の実績報告内容に不備がないこと
また、補助金の交付は事業完了後の後払いとなるため、まずは資金を自己調達する必要があります。
①経営改革新事業
経営者の交代やM&A(事業の再編・事業統合)を対象とした申請枠です。承継者が事業を引き継ぎ、経営革新などに係る取組が補助対象事業となります。
創業支援型・経営者交代型・M&A型に分類され、事業承継・引継ぎの内容によって該当枠が異なります。
■対象経費
対象経費の例は以下のようなものがあります。
<事業費の対象経費>
- 人件費
- 店舗借入費
- 設備費
- 材料費
- 謝金 など
<罷業費の対象経費>
- 廃業支援費
- 在庫廃棄費
- 解体費
- リース解約費
- 原状回復費 など
■補助額
補助額は100万円〜600万円で、補助率は2/3(400万円以下)と1/2(400万円超)の部分に分かれます。
②専門家活用事業
経営資源を譲り渡す被承継者と経営資源を譲り受ける承継者の間で、事業再編・事業統合・廃業を伴う事業再編・事業統合を補助事業期間内に行う事業者が補助対象になります。
買い手支援型・売り手支援型に分類され、事業承継・引継ぎの内容によって該当枠が異なります。
■対象経費
不動産売買のみの引継ぎは対象外になるため、注意が必要です。
<事業費の対象経費>
- 謝金
- 旅費
- 外注費
- 委託費
- 保険料 など
<廃業費の対象経費>
- 廃業支援費
- 在庫廃棄費
- 解体費
- リース解約費
- 原状回復費 など
■補助額
補助額は100万円〜600万円で、補助率は2/3です。ただし、補助事業期間内に経営資源の引継ぎが実現しなかった場合、補助上限額が300万円以内に変更となるため注意が注意が必要です。
③廃業再チャレンジ事業
廃業・再チャレンジを行う中小企業者などが対象になり、経営革新事業・専門家活用事業と併用することも可能です。
■対象経費
対象経費の例は以下のようなものがあります。
<廃業費の対象経費>
- 廃業支援費
- 在庫廃棄費
- 解体費
- リース解約費
- 移転・移設費 など
■補助額
補助額は50万円〜150万円で、補助率は2/3です。先述した通り、経営革新事業・専門家活用事業と併用することが可能です。
3.事業承継・引継ぎ補助金の採択率
8次公募の採択率は、経営革新事業が60.1%・専門家活用事業が約61.2%、廃業・再チャレンジ事業では1件の単独申請と22件の併用申請があり、うち12件を交付決定となっています。
4.事業承継・引継ぎ補助金の活用事例
ここからは、補助金の活用事例をご紹介します。様々な業種の方々が事業承継・引継ぎ補助金を活用することによって、再生の可能性がある事業の再構築や、雇用確保、伝統の継承など多くのことを実現しています。
引用:事例集|事業承継・引継ぎ補助金事務局
■経営革新事業×創業支援型:事業譲渡で従業員の雇用を継続
3つの製造事業を営んでいた製造業者は、方向転換に伴い3つのうち2つの製造を廃止することになりました。
廃止する事業内容を従業員に承継・新会社を設立し、新規顧客の製品規格及び要求品質に対応するための設備費用の一部の補助金を受給することができました。
■専門家活用事業×売り手支援型:株式譲渡で老舗の味を守る
老舗菓子店では、地域から愛されているお店の継続のために株式譲渡を行い、仲介とのアドバイザリー契約に基づき支払う成功報酬の一部を補助金として受給しました。
補助金の活用で引き続き営業を継続し、雇用と伝統の維持を実現することができました。
5.まずは無料相談!
事業承継・引継ぎ補助金の受給条件は、事業承継・引継ぎ補助金事務局によって細かく定められており、採択率は約半数と、申請の難易度は決して低いものではありません。
事業の承継や引継ぎ、廃業という大きな節目のタイミングで、多くの業務を抱えている経営者さまの負担軽減のためにも専門家の力を借りることを検討してみてはいかがでしょうか。
JSaaSでは、これまで全国各地、1万社以上の事業者様の申請支援を行ってきており、2022年4月以降の累計申請金額は288億円を超えています。申請に関して何かお困りごとがございましたら、まずは無料相談からお気軽にご依頼ください。
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