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マニュアル化の極意|作成手順&ツール・成功事例を紹介

マニュアル化の極意|作成手順&ツール・成功事例を紹介

更新日 2024.07.17

効率アップや品質向上を目指している企業が考えたい「業務のマニュアル化」。

マニュアル化することは、業務の全体図がわかりやすくなり教育に欠かせない資料になる一方、一歩間違えるとマニュアルに縛られてしまったり、作成や更新の作業が負担になってしまうこともあります。

この記事では、おすすめのITツールや成功事例、マニュアル化にあたって大事なポイント等を解説します!

 

 

1. 「マニュアル」とは

マニュアル化とは、業務手順やプロセスを文書や動画にし、誰でも同じ方法で業務を遂行できるようにすることです。

よくある質問で「手順書」との違いは何か?という疑問がありますが、手順書は特定の作業手順を簡潔にまとめたもので、業務全体の流れや目的を含めて詳細に記載されているマニュアルとは異なります。

 

マニュアル化に適した仕事

マニュアル化に適した業務には、繰り返し行う作業標準化できる業務が挙げられます。

定期的な作業や、日常的に行われるルーチンワーク、新人研修や顧客対応マニュアル、品質管理、安全管理、人事管理など標準化された業務はマニュアル化しやすい仕事です。

一方で、デザインなどの創造的な業務や状況に応じて対応が変わる業務などは、マニュアル化することに向いていない職務内容と言えます。

 

2. マニュアル化のメリット&デメリット

業務をマニュアル化するメリット

  • 業務の属人化防止

    • 特定の人物に依存せず、誰でも業務を遂行できるようになる
    • 突発的な欠勤や退職による業務の停滞を防止できる
  • 業務品質の均一化

    • 一定の手順に従うことで、業務の品質を均一に保つことができる
    • 品質管理が容易になり、ミスやバラつきを減らせる
  • 業務効率化

    • 手順が明確になることで、無駄な作業が削減される
    • 業務の流れがスムーズになり、作業時間の短縮が可能
  • 教育コストの削減

    • 新入社員や異動者の教育が効率化される
    • 教育担当者の負担が軽減され、短期間で業務を習得できる
  • ナレッジの蓄積

    • 組織全体の知識や経験が文書化され、次世代に引き継ぐことができる
    • 業務改善のアイデアや過去の成功例・失敗例を共有できる

業務をマニュアル化するデメリット

  • 柔軟性の欠如

    • マニュアルに依存しすぎると、状況に応じた柔軟な対応が難しくなる
    • 予期せぬ事態や例外的な状況への対応が遅れる可能性がある
  • 更新の手間

    • 業務プロセスや手順が変わるたびにマニュアルを更新する必要がある
    • 更新作業が遅れると、実際の業務とマニュアルが乖離するリスクがある
  • 創造性の抑制

    • マニュアルに従うことが重視されすぎると、従業員の創造性や自主性が損なわれる可能性がある
    • 新しいアイデアや改善提案が出にくくなることがある
  • 過信によるリスク

    • マニュアルに完全に依存することで、自身の判断力や問題解決能力が低下する恐れがある
    • マニュアルに誤りが含まれていた場合、そのまま実行されるリスクがある

 

3. マニュアル化のポイント

マニュアル化は多くのメリットがある反面、柔軟な対応が難しくなってしまったりマニュアルを更新する作業負担があるなどのデメリットをどうカバーするかが、業務のマニュアル化を成功に導くポイントです。

🔴フォーマットを統一

マニュアルを作成・更新する作業の負担を軽減させるためには、編集しやすいツールやルールを取り入れることが重要です。

シンプルで明瞭な構造のフォーマットを統一することで、編集の度にレイアウトやスタイル等を工夫する必要がなく、新しいマニュアルを作成する際の時間も短縮できます。

🔴「マニュアル通りにしかできない」を防ぐ

従業員からのアイデア提案を奨励し、創造的な業務には自由度を持たせましょう。

従業員が自主的に取り組める環境を整えるとともに、定期的にチームでマニュアルの改善点を話し合う会議を実施することで、最新のナレッジが蓄積されていきます。

🔴クラウドベースのITツールを使う

Google DocsやConfluenceなどのクラウドベースのツールを使用してチームと共有し、場所を選ばずアクセス・編集できるようにすると手軽に更新しやすくなります。

 

4.マニュアル化の成功事例

中小企業や個人事業主が実施したマニュアル化の成功事例を見てみましょう。

🔵食料品スーパー

ある地域密着型スーパーは、従業員の入れ替わりが多く、新人教育に時間とコストがかかっていました。また、接客品質や商品の陳列方法にバラツキが見られました。

マニュアル化の取り組み

  • 新人研修マニュアル: 店舗業務全般をカバーする詳細な新人研修マニュアルを作成。接客対応、レジ操作、商品陳列、清掃手順などを明記しました。
  • 接客マニュアル: 顧客対応の基本ルールやクレーム対応の手順を統一。
  • 陳列マニュアル: 商品の陳列方法を標準化し、売上向上に繋がる陳列テクニックを共有。

結果

  • 新人の教育期間が短縮され、即戦力としての活躍が早まった。
  • 接客品質の均一化により、顧客満足度が向上。
  • 売上が増加し、店舗全体の業務効率も改善。

🔵パン屋

人気のパン屋は、ベテランの職人が退職する際に技術やノウハウの引き継ぎが困難でした。また、製造プロセスの品質にバラツキがありました。

マニュアル化の取り組み

  • レシピマニュアル: パンの製造工程を詳細に文書化。材料の分量、混ぜ方、発酵時間、焼き加減などを標準化。
  • 顧客データマニュアル: レジ担当者のよる顧客層と商品のデータを紐づける作業を標準化し、新商品開発の為のデータを集めた。
  • 接客マニュアル: 店舗スタッフ向けに接客やレジ操作の手順を統一。

結果

  • 新人スタッフでも安定した品質のパンを製造できるようになり、顧客満足度が向上。
  • 職人の技術が文書化され、ノウハウの継承がスムーズに行われた。
  • 店舗運営の効率が向上し、売上が増加。

🔵ECセレクトショップ

EC専門のセレクトショップは、商品の登録やカスタマーサポートに多くの時間がかかり、効率が悪いという問題がありました。

マニュアル化の取り組み

  • 商品登録マニュアル: 商品の登録手順を詳細に記載。商品説明文の書き方、画像の撮影方法、タグの設定などを標準化。
  • カスタマーサポートマニュアル: 顧客対応の基本ルール、よくある質問への回答例、クレーム対応手順を明記。
  • マーケティングマニュアル: ソーシャルメディアの運用方法、キャンペーンの企画・実施手順を統一。

結果

  • 商品登録の効率が向上し、新商品の登録が迅速に行われるようになった。
  • カスタマーサポートの対応品質が向上し、顧客満足度が上がった。
  • マーケティング活動が効果的になり、サイトの訪問者数と売上が増加。

 

5. マニュアル化の手順

ここからはマニュアル化が成功するための流れを見ていきましょう。業務効率化アップの為のITツールや、マニュアル作成の為のツールの導入費用に使える補助金制度もご紹介します。

目的と範囲の明確化

マニュアル作成に取り掛かる前に、マニュアル化の目的と対象範囲を明確にします。これにより、必要な内容を網羅したマニュアルを作成することができます

マニュアルを通して実現したい事を目標に位置付け、標準化しやすい業務から着手してみましょう。マニュアルを読む対象者はだれなのか、前提条件をどこまで理解できているのかを考慮して、影響度や重要度に基づいて優先順位をつけます。

現状の把握と標準化

業務をマニュアル化するにあたって、現状の業務を標準化する必要があります。

現場で業務を行っている従業員から直接話を聞き、日常的な作業内容や問題点、改善点などを洗い出しましょう。業務プロセスをフローチャートで視覚的に表現し、各ステップや決定ポイント、フローの流れを明確にするとわかりやすくなります。

業務フローの中で、遅延や無駄が生じている部分(ボトルネック)があれば特定し改善策を検討しながら、業務内容を理路整然とマニュアルに落とし込めるまで整えます

業務効率改善に使える補助金

現状の業務にボトルネックがある場合は、必要な設備投資やITツールの導入で業務効率の改善に取り組みましょう。中小企業・個人事業主が業務効率や生産性向上のために使える補助金制度は以下のようなものがあります。

  • 事業再構築補助金
  • ものづくり補助金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • IT導入補助金
  • 業務改善助成金
  • 中小企業省力化補助金

補助金制度を活用することで、業務フローを改善するための費用を最大90%抑えることが出来ます。対象制度を知りたい方は、無料診断を利用してみて下さい♪

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マニュアル作成と更新フローの制定

マニュアルは更新や、次回以降の作成の効率化を想定してフォーマット化することをお勧めします。デジタルで作成することで編集しやすく、共有や管理が楽になるためパソコンで作成しましょう。

完成したマニュアルは定期的に見直して更新しなければ、内容が古くなってしまい実践とかけ離れたものになって使用できなくなってしまいます。更新担当者を決めて、定期的にマニュアルを確認するための時間を設けましょう。その際、チーム内で業務の改善点などを話し合うミーティング等をするとより良いマニュアル作りに役立ちます。

継続的な改善

PDCAサイクルは、計画>実行>確認>改善の繰り返しを意味します。

PDCAサイクルを通じてマニュアルが現状に適応しているかを常に確認し、 従業員からのフィードバックを取り入れることで、現場の声を反映した実用的でより価値の高いマニュアルが出来上がります

 

6. マニュアル化に役立つITツール

ここからは、ペーパーレスなマニュアル作成に使える便利なツールをご紹介します!

AIツール

以下のツールを使えば、AIの力を借りてマニュアル作成を時短できます!

ドキュメント作成ツール

ドキュメント作成ツールを使えば、パソコンでマニュアルを文書化することができます。

  •  Googleドキュメント…クラウドベースの文書作成ツールで、テンプレートを活用し、効率的にマニュアルを作成することが可能
  • Microsoft Word…多機能な文書作成ツールで、長年にわたって使用されてきた実績があり、見栄えの良いマニュアルを作成することができる
  • NotePM…ナレッジ共有とマニュアル作成に特化したツール

プレゼンテーションツール

プレゼンテーションツールを使えば、デザイン性が高く見やすいマニュアルを作ることが出来ます。

  • Googleスライド…スライド形式で手順やプロセスを段階的に説明するのに便利
  • Canva…イラストや写真を多用した視覚的なマニュアル作成が可能
  • Microsoft PowerPoint…視覚的な手順やプロセスをスライド形式で説明し、分かりやすく伝えることができる

フロー作成ツール

フロー作成ツールとは、業務プロセスや手順を視覚的に整理し、図やチャートとして表現するためのソフトウェアです。

  • Microsoft Visio…プロフェッショナルなダイアグラムやフローチャートを作成するためのツール
  • Lucidchart…クラウドベースのフローチャートおよびダイアグラム作成ツール
  • Creately…オンラインで利用できるフローチャートおよびダイアグラム作成ツール

 

7.業務効率化ツールの導入ならJSaaSストア

いかがでしたか?マニュアル化を実行することで、業務フローが明瞭になり業務効率や生産性が向上するメリットがあります。

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