健康経営に有効な14の取り組み&中小企業向けの助成金5つ
「健康経営」とは、経済産業省が推進するプロジェクトであり、企業が従業員の健康寿命を延ばすために取り組むことを意味します。
健康経営について詳しく知りたい方へ、具体的な取り組みや企業向けの助成金制度を、全国1万社以上の補助金申請サポート実績を誇るJSaaSがご紹介します。
1. 「健康経営」とは?
「健康経営」とは「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践すること」と定義されています。
つまり「働く人の健康寿命を伸ばすための取り組みを企業で実施しよう!」という、経済産業省が推進するプロジェクトです。
「健康経営優良法人認定制度」や「健康経営銘柄」など優良な健康経営に取り組む法人を見える化する顕彰制度があります。出典|経済産業省
「健康経営優良法人」とは?
「健康経営優良法人認定制度」とは、特に優良な健康経営を実践している企業を認定して見える化するための仕組みです。
認定されるには、社内に健康づくり担当者を設置して「従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討」「健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント」「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」の3つを軸とした様々な取り組みを実施するなどの要件があります。
「健康経営銘柄」とは?
東京証券取引所の上場企業の中から優れた健康経営を実施したと認められる「健康経営銘柄」に選ばれると、魅力ある企業として投資家にアピールすることができます。
経済産業省が実施する健康経営度調査を受け、様々な要件をクリアした企業を経済産業省と東京証券取引所が共同で認定します。
2. 健康経営のメリット
健康経営優良法人として認められると、企業の社会的責任(CSR)への取り組みとして評価され、企業イメージが向上するメリットがあります。たとえ認定を受けることが出来なくても、従業員の健康管理は企業にとってのメリットは多数あります!
- 従業員の生産性向上…健康な従業員は体調不良による欠勤が減り、生産性が向上します。
- 従業員満足度の向上…健康経営による福利厚生の充実は、従業員の満足度や会社への忠誠心を高められます。
- 優秀な人材の確保…健康経営を実施する企業は、優秀な人材からの関心が高まり、採用力が強化されます。
- 業績の向上…健康経営により、従業員のパフォーマンスが向上し、結果的に企業の業績向上につながります。
3. 健康経営に欠かせない14の取り組み
①「健康づくり担当者」の設置
健康経営の取り組みを実施する際は、初めに社内に「健康づくり担当者」を設置することをお勧めします。担当者の設置は、健康経営優良法人認定制度の認定基準で必須とされているほか、健康経営の取り組みのPDCAサイクルを管理するためにも非常に有意義です。
②定期健康診断の実施
労働安全衛生法により義務付けられている定期健康診断は、従業員の健康状態を把握する最も有効な手段です。受診率100%を実現する為の対策や、再検査が必要になった従業員への声掛けや休暇の提案を実施する取り組みを行いましょう。
③ストレスチェックの実施
従業員の精神状態を把握して適切な措置を行い、「うつ」などのメンタルヘルスの病気を未然に防ぐ目的で2015年から労働安全衛生法により義務化されています。国が推奨する質問事項を参考に、定期的に従業員のストレスチェックを行いましょう。
④健康増進・過重労働防止に向けた社内規定
社内の健康や過重労働の現状を調査して課題解決に必要な目標値を設定し、従業員にわかりやすく規定することで会社全体の意識改革につながります。残業時間の削減や休憩時間の見直し、運動習慣の為の福利厚生などの導入を検討するのがお勧めです。
⑤マネジメント層への教育
チームを統率するマネジメント層に向けて、健康経営の概念や重要性の理解、ハラスメントや法令遵守に関する意識の統一、模範行動理念などを学べる研修を実施することで健康経営の実現の加速度を速めることができます。
⑥多様な働き方の推進
オフィス以外の場所で仕事をするリモートワークや、ライフスタイルに合わせて労働時間を選べるフレックスタイム、育児や介護など家庭と仕事の両立のための時短勤務制度など、一人一人にあわせた多様な働き方を企業主体で推進することでライフワークバランスが整います。
⑦コミュニケーション促進
従業員のメンタルヘルスの状態を左右する社内でのコミュニケーションの質を高めるために、定期的な1対1の面談やチームビルディング、感謝や承認の文化を形成するなどの取り組みが有効です。
⑧心身の健康に関する教育
健康経営に必要な個人の意識改革を促すためのセミナーを実施する取り組みです。心身の健康の定義と重要性から始まり、健康の基礎知識、ストレスの対処方法や運動習慣の確立を後押しするための教育が挙げられます。
⑨栄養バランスの取れた食事や知識の提供
栄養士による栄養バランスの基礎知識の講座を用意したり、健康的なメニューの社員食堂や社内カフェテリアなどの福利厚生を充実させ、従業員の食事の栄養バランスを改善します。
⑩運動イベントの実施
運動イベントの実施や、ウォーキングミーティングの実施、フィットネスプログラムの導入、運動部の設立などの他に、スタンディングデスクの設置やウォーキングマシーンを使用しながらのオフィスワークなど、運動習慣を確立するための取り組みです。
⑪受動喫煙防止対策
喫煙専用室や建物外に喫煙エリアを設置するなど分煙に関する工夫や、喫煙時間の設置など喫煙に関する社内ポリシーの明文化など、非喫煙者への配慮を重要視した取り組みがあります。
⑫清潔な職場環境の維持
コロナウィルスなどの感染症予防対策をはじめとする、衛生的な職場環境の維持には消毒液の設置や、適切な手洗い場の設置、定期的な清掃の実施、個人用収納スペースの提供などの取り組みが挙げられます。
⑬業務効率化ツールの導入
従業員の過重労働を防ぐための省力化ツールの導入の取り組みです。自動化ツールやロボットの導入など、デジタル化による業務革新によって従業員の負担を軽減することが出来ます。
⑭不調者へのサポート
社内相談窓口の設置や、外部カウンセリングサービスへの誘導、チームサポート体制の構築などを実施し、不調者の状況やニーズに合わせた個別対応を心がけた継続的なサポート体制を構築します。
4. 健康経営に使える助成金5つ
従業員の健康につながる取り組みを実施するために必要な業務改善ツールの導入や、職場環境の整備、教育コストなどを助成する国の支援制度があります。
ここからは、中小企業・個人事業主を対象とした5つの助成金をご紹介します。
働き方改革推進支援助成金
「働き方改革推進支援助成金」は、労働時間の縮減や年次有給休暇の促進に向けた環境整備等に取り組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成する制度です。
「労働時間短縮・年休促進支援コース」では、研修費用や就業規則・労使協定等の作成費用、労務管理用ソフトウェアの導入や労働能率の増進につながる設備投資費用などを、最大4/5・上限480万円まで助成する制度です。
※詳しくは公式HPをご確認ください
キャリアアップ助成金
「キャリアアップ助成金」は、非正規雇用労働者のキャリアアップを促進するため、正社員化、処遇改善の取組を実施した事業主に対して助成する制度です。
「賃金規定等改定コース」では、基本給に関する賃金規定等を3%以上増額改定し、昇給させることなどを条件に、一人当たり最大6万5000円(中小企業)上限100名まで申請することが出来ます。
※詳しくは公式HPをご確認ください
受動喫煙防止対策助成金
「受動喫煙防止対策助成金」は、中小企業事業主による受動喫煙防止のための施設設備の整備に対し助成することにより、事業場における受動喫煙防止対策を推進することを目的としています。
喫煙専用室などの設置にかかる工費、設備費、備品費などを対象に、最大3/2、上限額100万円まで申請することが出来ます。
※詳しくは公式HPをご確認ください
業務改善助成金
「業務改善助成金」は、賃金の引き上げを行う中小企業や小規模事業者を対象に、賃金引き上げに必要な設備投資や業務プロセス改善のための費用を助成する制度です。
設備投資や研修費、社用車など幅広い経費が対象となり最大9/10、上限額600万円まで助成を受けることが出来ます。業務改善助成金対象商品はJSaaSストアでも多数取り扱っております!※詳しくは公式HPをご確認ください
人材開発支援助成金
「人材開発支援助成金」は、事業主等が雇用する労働者に対して、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させるための職業訓練等を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。
「事業展開等リスキリング支援コース」では、マネジメント研修やハラスメント研修などの費用を最大3/4、さらに研修期間中の時給960円までが対象経費となり、上限1億円まで助成されます。※詳しくは公式HPをご確認ください
5. まとめ
いかがでしたか?健康経営は、企業や働く従業員にメリットがたくさんあります。今回紹介した14の取り組みの中から、御社に合った方法で1つずつ試してみてはいかがでしょうか。
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