新事業進出補助金・第4回の採択結果と今後の申請ポイント
「新しい事業を始めたい」
「既存事業に加えて、もう一つの収益の柱をつくりたい」
そんな企業にとって、設備投資などの負担を軽減する補助金は、事業を進めるうえで選択肢の一つになります。
2026年9月30日、新事業進出補助金の第4回公募の採択結果が公表されました。
応募1,499件に対し、採択は508件。採択率は約34%でした。
今回は、採択結果から見える傾向と、これから新事業への投資や補助金申請を検討する企業が準備しておきたいポイントをご紹介します。
第4回公募では508件が採択。およそ3件に1件
第4回公募の結果は、次のとおりです。
| 項目 | 結果 |
| 応募件数 | 1,499件 |
| 採択件数 | 508件 |
| 採択率 | 約34% |
| 採択件数のうち、関税加点対象 | 224件 |
※採択率は、採択件数÷応募件数で算出しています。
全体では、およそ3件に1件が採択されました。
ただし、この割合がそのまま自社の採択可能性を示すわけではありません。
申請を検討する際は、まず自社の事業が対象要件に合っているかを確認し、計画の内容を具体化することが大切です。
採択結果から見える傾向は?
以下の業種別・申請額別の数字は、公表された採択結果資料に基づいています。
製造業の応募・採択が多く、建設業、卸売業・小売業が続く
申請企業の主たる業種別では、製造業、建設業、卸売業・小売業の順に、応募件数・採択件数が多くなりました。
| 主たる業種 (既存事業) |
応募件数 | 採択件数 | 採択率 |
| 製造業 | 266件 | 133件 | 50% |
| 建設業 | 235件 | 79件 | 約34% |
| 卸売業・小売業 | 223件 | 63件 | 約28% |
| 宿泊業・ 飲食サービス業 |
147件 | 35件 | 約24% |
| 情報通信業 | 103件 | 29件 | 約28% |
※採択率は、公表資料の件数から算出しています。
製造業の採択率は50.0%と、全体の採択率を上回りました。
一方で、建設業や小売業、サービス業などでも採択されています。
ここで注意したいのは、この分類が新たに始める事業ではなく、申請企業の既存事業の業種を示していることです。
また、数字だけでは業種ごとの採択理由までは分かりません。
自社の業種だけで判断せず、新事業の内容や対象要件を確認しましょう。
補助金申請額は2,500万円以上~3,000万円未満が最多
補助金申請額では、2,500万円以上~3,000万円未満の応募が286件と最も多く、このうち105件が採択されました。
ただし、応募が多い金額帯に合わせて申請すれば有利になる、という意味ではありません。
大切なのは、事業に必要な設備や費用を整理し、その投資によってどのような売上や利益を見込めるのかを説明することです。
なお、この数字は総事業費ではなく「補助金申請額」です。
事業を進める際は、補助金の額とあわせて、自己資金や借入を含む資金計画も検討する必要があります。
これから申請する企業は、後継制度をチェック
新事業進出補助金の公募は、第4回で終了しています。
これから新規に申請を検討する場合は、後継の「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」を確認しましょう。
後継制度には、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援する「新事業進出枠」が設けられています。
新たに提供する商品・サービスと、その対象となる顧客層の両方について、自社にとっての新規性を確認することがポイントです。
第1回公募のスケジュールは次のとおりです。
| 項目 | 日程 |
| 申請受付開始 | 2026年9月30日(水)18時 |
| 応募締切 | 2026年10月30日(金)18時 |
| 採択発表 | 2027年1月頃予定 |
今回の公募を検討する企業は、必要な情報や書類の準備状況を早めに確認しましょう。
申請前に整理しておきたい4つのポイント
新事業の構想がある場合は、次の4点から準備を始めると、計画を具体化しやすくなります。

1.何を、誰に提供する事業なのか
新しい商品・サービスの内容と、想定する顧客を整理しましょう。
「新しい設備を導入する」という説明に加えて、その設備を使って何を提供し、どのような顧客の課題に応えるのかまで言葉にすることが大切です。
2.売上をどのようにつくるのか
販売単価、販売数量、販路、顧客獲得の方法を検討しましょう。
見込み顧客へのヒアリングや市場調査など、売上計画を裏付ける情報があると、事業の実現可能性を説明しやすくなります。
3.必要な投資と資金を用意できるか
設備や建物などの投資内容を整理し、見積や資金調達の検討を進めましょう。
あわせて、誰が事業を担当するのか、いつまでに何を行うのかを明確にしておくことも重要です。
4.事業開始後の目標を達成できるか
後継制度では、付加価値向上や賃上げ等の達成要件が設けられています。
申請時に目標を掲げるだけでなく、事業開始後も継続して取り組める計画かを確認しましょう。
新事業の構想がある企業は、申請可能性の確認を
今回の採択結果は、幅広い業種の企業が新事業への挑戦に補助金を活用していることを示しています。
自社でも活用を検討するなら、最新の制度要件を確認し、事業構想と投資計画を整理するところから始めましょう。
前回の公募で不採択となった企業も、事業計画の根拠や説明を見直し、後継制度で申請できるかを改めて検討する機会です。
「自社の計画が対象になるか知りたい」
「新事業を考えているが、何から準備すればよいか分からない」
という企業様は、ぜひご相談ください。
補助金申請をお考えの方は、まずは3分診断システムをお試しいただき、お気軽にご相談ください。
※本記事および補助金関連サービスに関する注意事項※
本記事は2026年10月14日時点の公式情報に基づいて作成しています。公募要領、申請要件、対象経費、補助率、申請期間、スケジュール等は変更される場合がありますので、最新の情報については必ず公式サイトおよび公募要領をご確認ください。
補助金は申請すれば必ず採択されるものではなく、採択後も交付申請や交付決定等の所定の手続きが必要です。また、事業の実施状況や要件の達成状況によっては、補助金の減額や返還が必要となる場合があります。
弊社が提供する補助金関連サービスおよび診断システムは、補助対象となることや補助金の採択、交付決定、受給を保証するものではありません。診断結果は参考情報であり、実際の申請可否は最新の公募要領等に基づき判断されます。
行政書士法その他の関係法令により資格が必要とされる業務については、法令に従い、必要な資格を有する専門家が対応いたします。