2024年のSNSマーケティング成功ポイント!中小企業向け補助金制度
SNSの急速な普及により、SNSを使ったマーケティングは、効果的なマーケティング手法として注目されています。
本記事では、中小企業がSNSマーケティングを活用するための基本から成功事例、具体的な手法、SNSマーケティングに必要な資金をサポートする中小企業・個人事業主向けの補助金制度について紹介します。
ー目次ー
1. SNSマーケティングとは?
SNSマーケティングとは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用して、企業のブランドや製品の認知度を高め、消費者との関係を構築し、売上を促進するマーケティング手法です。
低コストかつ、広範囲に情報を届けることができる拡散力があるため、特にBtoCビジネスを展開している企業にお勧めです。
主要なSNS
日本国内で主要なSNSには以下のプラットフォームがあります。2023年の調査結果をもとに、各プラットフォームの特徴を見ていきましょう。画像出典|ニールセンデジタルコンテンツ視聴率のMonthly Totalレポート
🔴X(旧Twitter)
2008年から日本での普及が始まったX(旧Twitter)は、国内のユーザー数が約6000万人で匿名でのリアルタイムの情報発信と高い拡散力が特徴です。
幅広い年齢層に利用され、ニュース、エンターテイメント、政治、スポーツなど多様な興味を持つ短文でのコミュニケーションを好むユーザーが利用しています。
🔴Threads
Threadsは、Metaが提供するテキスト中心のSNSで、国内ユーザー数は1000万人を超えています。Instagramのアカウントと連動した簡単なメッセージ交換や投稿が特徴です。
インターフェースがシンプルで直感的であるため、主に若年層(10代から30代)に人気があります。テキストベースでのコミュニケーションを重視するユーザーに適しています。
Instagramは、写真や動画の投稿を中心としたビジュアル重視のSNSで、国内のユーザー数は約5800万人です。ストーリーズやリール機能で一時的な投稿が可能で、ショッピング機能も充実しています。
10代から40代を中心とした幅広い年齢層が利用しており、ファッション、ライフスタイル、食、旅行などの分野に興味を持つユーザーが多いです。
🔴TikTok
TikTokは、短尺動画の投稿と視聴が中心のSNSで、国内のユーザー数は約3300万人です。音楽やエフェクトを活用したクリエイティブなコンテンツが人気で、アルゴリズムによりパーソナライズされたフィードが表示されます。
主に10代から20代の若年層が利用しており、短時間で楽しめるエンターテイメントを好むユーザーに支持されています。
🔴LINE
LINEは、メッセージングアプリとしての利用が中心で、国内のユーザー数は約8100万人です。スタンプや通話機能、公式アカウントなど多機能で、LINE PayやLINEショッピングなどのサービスも提供しています。
日本国内の幅広い年齢層が利用しており、友人や家族とのコミュニケーションを重視するユーザーに最適です。
Facebookは、テキスト、写真、動画の投稿が可能な総合的なSNSで、国内のユーザー数は約3400万人です。グループ機能やイベント機能など、コミュニティ形成に強みがあり、広告機能が充実しておりビジネス利用にも適しています。30代から50代以上の中高年層が主に利用しており、友人や家族との繋がりを重視するユーザーが多く、地元のコミュニティやグループ活動に参加するユーザーにも人気です。
2. SNSマーケティングの手法別メリットデメリット
SNSマーケティングのメリットは、低コストで認知度の向上や顧客との関係構築に取り組むことが出来ることです。一方で、運用の手間や炎上リスクなどの懸念点もあります。
ここからは、SNSマーケティングの手法とともに、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
自社SNSアカウントの運用
自社SNSアカウントの運用とは、企業やブランドが自身のSNSアカウントを作成し、そこで定期的にコンテンツを投稿することでフォロワーとのコミュニケーションを図る手法です。
企業の最新情報、製品やサービスの紹介、顧客との直接対話を通じてブランドの認知度を高め、信頼関係を構築します。
メリット
〇コストが低い
自社で運用するため、広告費用や外部委託のコストが抑えられます。
〇直接顧客とコミュニケーションが取れる
コメントやメッセージを通じて、顧客の声を直接聞くことができ、迅速な対応が可能です。
デメリット
△継続的なコンテンツ制作が必要
フォロワーの興味を引き続けるためには、定期的かつ質の高いコンテンツを制作・投稿する必要があります。
△炎上リスクがある
不適切な投稿や対応ミスによって、企業の評判が損なわれるリスクがあります。
SNS広告配信
SNS広告配信とは、SNSプラットフォーム上で有料の広告を出稿することで、ターゲットオーディエンスにリーチする手法です。
Facebook、Instagram、Twitterなどの広告機能を利用して、特定のユーザー層に対して効果的に広告を表示させることができます。
メリット
〇短期間で広範囲にリーチ可能
有料広告を利用することで、短期間で多くのユーザーに情報を届けることができます。
〇ターゲティング精度が高い
年齢、性別、興味関心、地域など、細かいターゲティング設定が可能で、効率的な広告運用が実現します。
デメリット
△コストがかかる
有料広告であるため、予算に応じたコストが発生します。効果を得るためには継続的な投資が必要です。
△運用が複雑
広告の設定や効果測定、最適化には専門的な知識が必要となり、運用が複雑です。
SNSキャンペーン
SNSキャンペーンとは、特定の期間やテーマに沿って行うプロモーション活動で、ユーザーの参加やエンゲージメントを促進することを目的とします。
キャンペーンの形式には、ハッシュタグキャンペーン、フォトコンテスト、クイズなどがあります。
メリット
〇ユーザーの参加を促進できる
インタラクティブな要素を取り入れることで、多くのユーザーの関与を引き出し、ブランドとの接点を増やせます。
〇ブランド認知度を向上
キャンペーンを通じて、ブランドの認知度やフォロワー数の向上が期待できます。
デメリット
△拡散力が伴わなければ成功率が低い
効果的なキャンペーンを実施するためには、より多く拡散され、注目される必要があります。
△ターゲット層のユーザーが集まらない
無料キャンペーン等は、通常の顧客層ではないユーザーばかりを集め、その後の売り上げにつながりにくい場合もあります。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、SNS上で多くのフォロワーを持つインフルエンサーを活用して、自社の商品やサービスを宣伝する手法です。
インフルエンサーの信頼性や影響力を借りて、ターゲットオーディエンスにリーチします。
メリット
〇信頼性が高い
インフルエンサーが推奨することで、フォロワーに対して高い信頼性と影響力を持ちます。
〇短期間でフォロワー数の増加が可能
インフルエンサーの影響力を活用することで、自社のフォロワー数を短期間で増やすことができます。
デメリット
△インフルエンサーの選定が難しい
適切なインフルエンサーを選定することが難しく、効果が出ない場合があります。
△高額な報酬が必要
人気のインフルエンサーに依頼する場合、高額な報酬が必要となります。
ソーシャルリスニング
ソーシャルリスニングとは、SNS上でユーザーが発信する声や反応を収集・分析し、マーケティング戦略に活かす手法です。ブランド名や製品に関する言及をモニタリングし、消費者のニーズやトレンドを把握します。
メリット
〇顧客の声を直接収集
ユーザーの生の声を収集することで、顧客のニーズや問題点を把握できます。
〇マーケティング戦略の改善
収集したデータを基に、マーケティング戦略や製品開発にフィードバックを反映させることができます。
デメリット
△ツールの導入が必要
効果的なソーシャルリスニングには専用のツールが必要であり、初期投資が必要です。
△データの分析が複雑
大量のデータを分析するためには、高度な分析スキルとリソースが求められます。
3. SNSプラットフォーム別の成功事例
X(旧Twitter)の成功事例
Xでのアカウント運用は、目的と意図を明確にして一つ一つのつぶやきを考える必要性があります。企業のブランディングやPR、販売促進、カスタマーサポート等の目的を果たすことで、新たなファンを獲得することが出来ます。
シャープ株式会社は企業のメッセージに一社員の言葉を乗せて発信するユニークなつぶやきが人気を博し「シャープさんとタニタくん」というアカウントを擬人化した漫画作品が発売されるなど、商品PRや広報とは一味違った発信で新たなファン層を獲得することに成功しました。10万以上のつぶやきの半分以上が顧客との1対1のやり取りで、中には「取扱説明書を無くしたんですけど、どうすればいいですか?」などの問合せに応える場面もあり、不特定多数の人が顧客対応の様子を見て好感度を高める効果にもつながったようです。
Instagramの成功事例
Instagramでのアカウント運用は、視覚的に魅力的なコンテンツを定期的に投稿し、フォロワーとのエンゲージメントを高めることが重要です。企業のブランディングや商品のプロモーション、顧客とのコミュニケーションを通じて、新たなファンを獲得することができます。
全国に店舗展開する株式会社大創産業はInstagramを活用して、商品の多様性や使い方を紹介することで人気を集めています。「ダイソー」のアカウントは、シンプルで見やすい商品写真や、DIYのアイデア、季節に合わせたデコレーションなどのコンテンツを投稿しています。これにより、フォロワーは新しい使い方を発見し、商品の価値を再認識することができます。さらに、フォロワーとのインタラクションを大切にし、投稿に対するコメントやメッセージにも積極的に応答しています。この戦略により、ダイソーはInstagram上で多くの新しいファンを獲得し、店舗への来店促進にも成功しています。
YouTubeの成功事例
YouTubeでのアカウント運用は、視聴者に価値ある情報やエンターテイメントを提供し、長期的な視聴者を獲得することが重要です。チャンネル登録者との継続的なコミュニケーションを図り、コンテンツの質を維持しながら拡充していくことで、新たなファンを獲得することができます。
不動産投資サイトの楽侍が運営する楽侍チャンネルは、不動産投資の専門的な知識をわかりやすく解説する動画や、成功事例の紹介、最新の市場動向などを定期的に配信しています。視聴者は、これらの動画を通じて不動産投資の知識を深め、自分の投資活動に役立てることができます。また、視聴者からの質問に対して丁寧に回答することで、信頼性を高め、チャンネルのエンゲージメントを強化しています。この結果、楽侍チャンネルは多くの登録者を獲得し、不動産投資に興味を持つ新しいファン層を広げることに成功しています。
LINEの成功事例
LINEでのアカウント運用は、メッセージングを通じて顧客との密接なコミュニケーションを図り、迅速かつパーソナライズされた対応を行うことが重要です。企業のサービスや商品に関する情報をタイムリーに提供し、顧客との関係を深めることで、新たなファンを獲得することができます。
株式会社デジタルガレージは、LINEを活用して顧客とのコミュニケーションを強化し、マーケティング効果を高めています。デジタルガレージは、LINE公式アカウントを通じて最新の製品情報やキャンペーン情報を配信し、顧客に対して直接アプローチしています。特に、パーソナライズされたメッセージやクーポン配布を行うことで、顧客の興味を引きつけ、リピート購入を促進しています。さらに、顧客からの問い合わせに迅速に対応することで、信頼関係を築き上げています。この結果、デジタルガレージはLINE上で多くの新しいファンを獲得し、顧客満足度を高めることに成功しています。
4. SNSマーケティング成功のためのポイント
SNSマーケティングの成功の為には、明確な目標設定とKPIの決定、ターゲットオーディエンスの特定、ターゲットオーディエンスやマーケティングの目的に応じた最適なプラットフォームを選択することが必要です。
これらが完了したら、どのような事に気を付けて運用をしていけばよいのでしょうか?具体的なポイントを見ていきましょう。
継続的な発信
企業が一貫してコンテンツを発信することで、フォロワーは定期的にブランドの情報を受け取ることができ、エンゲージメントが向上します。
投稿頻度やタイミングを計画し、週に数回の投稿を目標とすることで、フォロワーとの接点を増やします。また、定期的な発信はアルゴリズムにも好影響を与え、フォロワー以外のユーザーにもリーチしやすくなります。
コンテンツの計画と制作
コンテンツの計画と制作には、年間や月間のコンテンツカレンダーを作成し、投稿内容を事前に計画すると良いでしょう。
これにより、投稿の一貫性が保たれ、突発的なアイデアに頼らずに済みます。コンテンツの種類としては、製品紹介、顧客の声、業界ニュース、教育的な情報など多岐にわたります。ビジュアルコンテンツ(画像や動画)は特に効果的で、ユーザーの関心を引きやすく、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を活用することで、信頼性の高いコンテンツを提供し、エンゲージメントを高めることができます。
最新トレンドのキャッチアップ
新しいトレンドや機能を迅速にキャッチアップし、取り入れることで、フォロワーに対して新鮮で魅力的なコンテンツを提供できます。
例えば、新しいハッシュタグチャレンジやフィルター、機能の追加など、トレンドを活用することで、フォロワーの関心を引き続けることが可能です。また、競合他社の動向や業界の最新情報をチェックすることも重要です。これにより、自社のSNS戦略を常に最適化し、競争力を維持することができます。さらに、トレンドを取り入れることで、SNSアルゴリズムにも好影響を与え、より多くのユーザーにリーチしやすくなります。
5. SNSマーケティングに使える補助金制度
中小企業・個人事業主向けの国の補助金制度の中には、SNSマーケティングのプロへの代行料金や、分析ツールなどの費用の一部を補助できるものがあります。
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「小規模事業者持続化補助金」は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。
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IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が、デジタル化による経営課題を解決のためのITツール導入を支援するための補助金です。
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事業再構築補助金は中小企業や個人事業主の新しいチャレンジを応援するための補助金制度です。
申請する枠によって異なりますが上限額は5億円で、補助率は最大2/3となります。
6. まとめ
SNSマーケティングは、中小企業が限られたリソースで大きな成果を上げるための強力なツールです。効果的な戦略を立て、継続的に運用することで、ブランドの認知度を高め、顧客との関係を深めていきましょう。
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