賃上げする中小企業向け|2025年の補助金・助成金8選と節税・昇給のコツ

「物価高を上回る所得増」を目標に掲げる日本政府は、中小企業の賃上げのための様々なサポートを実施しています。2024年6月に第一回公募が開始された「中小企業省力化投資補助金」は、2025年2月28日から制度概要が変更になりました。
補助金・助成金の申請サポート実績が全国1万社以上のJコンサルが、従業員の賃上げを検討中の中小企業の皆様に向けてお得な情報をまとめました。
1.物価高の今、賃上げをするメリット
物価高騰により生活費が上昇している2024年現在、優秀な人材を確保するためには賃上げが欠かせません。厚生労働省が実施した成年者縦断調査では、退職を経験した正社員の約31%が、給与・報酬を不満に離職しているという結果が出ています。
賃上げは離職率を低下させるのに効果的であり、安定した労働力と競争力の維持に欠かすことのできない要素です。
「賃上げしたいけど、お金はどうする…?」とお悩みの中小企業経営者の方々に向けて、2024年に実施されている賃上げの為の支援制度について解説します。
賃上げ促進税制
中小企業では、全雇用者の給与等支給額の増加額の最大45%を税額控除する賃上げ促進税制の対象となります。
賃上げ率に応じた法人税の減免措置が適用されるには、「基準年度と比較して一定の賃上げを実施すること」「賃上げと併せて一定の設備投資を実施すること」などの要件があり、賃上げ率が高いほど税制優遇の幅が大きくなる制度です。
賃上げと同時に、最新の設備投資を実施して業務効率や生産性のアップなどに取り組みたい中小企業にうれしい税制措置となります。※詳しくは中小企業庁HPをご確認下さい。
補助金・助成金制度の充実
「賃上げ促進税制」を活用するためには、企業の稼ぐ力を向上させるための設備投資の実施が必須条件となっています。
設備投資に使える返済不要の補助金・助成金制度も多数用意されており、活用することでコスト削減効果が抜群です。
2.【2025年】賃上げに使える補助金・助成金6選
業務改善助成金は、賃金の引き上げを行う中小企業や小規模事業者を対象に、賃金引き上げに必要な設備投資や業務プロセス改善のための費用を助成する制度です。具体的には、以下のような支援内容があります。
業務改善助成金:賃金の引き上げを行う中小企業や小規模事業者を対象に、賃金引き上げに必要な設備投資や業務プロセス改善のための費用を助成する制度
中小企業省力化投資補助金:中小企業が省力化を目的として導入する設備やシステムに対して助成を行う制度
中堅・中小成長投資補助金:成長意欲のある中小企業が行う設備投資や人材育成に対して助成を行う制度
キャリアアップ助成金:非正規雇用から正規雇用への転換や賃上げを支援するための助成金
働き方改革推進支援助成金:労働環境の改善や働き方改革を推進する中小企業を対象に助成を行う制度
中途採用等支援助成金:中途採用を行う中小企業に対して助成を行う制度
各種制度は、公募期間・要件・手続きなどがそれぞれ異なります。気になる制度に関する相談は、全国一万社以上の申請サポート実績を誇るJコンサルの無料相談窓口をご利用ください!
3.中小企業の昇給率の平均は?
日本商工会議所の標記調査では、中小企業の賃上げ状況に関する調査結果を発表し、2024年度に「賃上げを実施予定」とする企業は74.3%、2024年4月時点で23年4月と比べた正社員の賃上げ率は加重平均で3.62%でした。
賃上げ促進税制では、給与等支給額の+1.5~2.5%上昇が求められるため、賃上げを実施した多くの企業が賃上げ促進税制を活用していると予測できます。出典|日本商工会議所「中小企業の賃金改定に関する調査」
4.昇給の査定項目
昇給には、定期昇給と随時昇給があります。
定期昇給は、毎年一定の時期に行われる昇給で、昇給のタイミングと金額が予測可能であり、社員にとって生活設計がしやすく、全社員が同じ基準で昇給するため、公平感があります。
随時昇給は、社員の成果や能力に応じて適宜行われる昇給で、高い業績を上げた社員に対して迅速に報いることで、モチベーションの向上につながり、企業の経営状況に応じて昇給を行うため、柔軟な対応が可能です。
一般的な昇給額の査定項目を参考に、自社の規定を見直してみましょう。
業績評価
業績評価は、社員の業績や目標達成度に基づいて昇給を決定する評価方法です。具体的には、売上高や生産性、プロジェクトの成功などが評価対象となります。
明確な目標設定、定量的な評価、定期的なフィードバックを行い、個人だけではなくチーム全体の成果も評価に含めることで、協力的な職場環境を維持することにつながります。
能力評価
能力評価は、社員のスキルや知識、業務遂行能力に基づいて昇給を決定する方法です。専門的な資格取得や研修の成果も評価に含まれます。
スキルマトリクスの活用・資格取得や研修の奨励・日常業務での成果の見える化などで、評価基準や方法を定期的に見直し、最新の業務内容や技術に適応させながら運用すると良いでしょう。
情意評価
情意評価は、社員の勤務態度、協調性、リーダーシップなど、仕事に対する意欲や態度を評価する方法です。職場の雰囲気づくりやチームワークへの貢献も重要な評価ポイントとなります。
主観的な判断にならないよう、具体的な行動基準を明確にし、上司だけでなく、同僚や部下からの評価や日常的な勤務態度、行動を継続的に観察する必要があります。
5.補助金・助成金の相談ならJコンサル
賃上げに関する補助金や助成金の申請は、専門的な知識と経験が必要です。
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